最近、外的動機付けが良くないとされる風潮がありますが、無闇に外的動機付けを避けるのも健全ではありません。大切なのは使い分けです。そのため今回は、外的動機付けの有効な方法を紹介します。
外的動機付けが有効なパターンとその見極め方
1. 新しい行動の導入時
根拠
外的報酬は新しい行動を学ぶ初期段階で非常に効果的です。行動の習慣がまだ形成されていない段階で、報酬によって行動を強化することで、新しいスキルや習慣の獲得が促進されます。
見極め方
子供が新しい活動やスキルに取り組み始める際にやる気が見られない場合、外的報酬を使用してみると効果的です。具体的な目標を設定し、それを達成するごとに報酬を与えると良いでしょう。
2. 望ましくない行動の修正
根拠
不適切な行動を修正する際には、外的報酬を使用して適切な行動を強化することが有効です。適切な行動を取るたびに報酬を与えることで、その行動が強化され、不適切な行動が減少します。
見極め方
特定の不適切な行動が頻繁に見られる場合、その行動が出ないように設定した基準を守った時に外的報酬を与えます。行動の変化が見られた場合、その報酬の効果を確認できます。
3. モチベーションが低い場合
根拠
子供が特定の活動に対して全く興味を示さない場合、外的報酬は一時的なモチベーションの向上に役立ちます。興味がない活動でも、報酬があれば取り組む意欲が湧くことがあります。
見極め方
子供が活動に全く関心を持たない場合、具体的で魅力的な報酬を提示し、その反応を観察します。報酬があることで活動に取り組む意欲が見られるなら、外的動機付けが効果を発揮しています。
4. 短期的な目標達成
根拠
短期的な目標達成には、外的報酬が効果的です。例えば、テスト勉強や特定の課題の完了など、短期的なタスクを達成するための動機付けとして報酬を設定することで、集中力を高めることができます。
見極め方
短期的なタスクや目標が設定された場合、達成に対して報酬を提示し、その達成状況を確認します。子供が目標に向けて積極的に取り組む場合、外的報酬が効果的に働いています。
5. 競争心の刺激
根拠
外的報酬は、競争を通じてモチベーションを高める場合に有効です。友達や兄弟姉妹と競争する際、勝利に対する報酬が動機となり、努力を促進します。
見極め方
競争的な状況で、勝者に対して報酬を提供することで、子供たちのやる気が高まるかどうかを観察します。競争に積極的に参加し、努力する姿勢が見られるなら、外的報酬が有効です。
外的動機付けの見極め方のポイント
- 即時性: 報酬が即座に与えられることで、行動との関連が明確になります。
- 具体性: 具体的で明確な報酬が子供に理解しやすいです。
- 一貫性: 一貫した報酬の提供が、行動の定着を助けます。
- 柔軟性: 子供の反応に応じて報酬を調整し、最も効果的な方法を見つけます。
結論:内的動機付けと外的動機付けのバランス
外的動機付けが効果的に働く場面を見極めることで、子供の行動を適切に導き、内的動機付けへとつなげることができます。どちらか一方に偏ることなく、状況に応じて使い分けることが子供の健全な成長に繋がります。外的動機付けをうまく利用しながら、最終的には内的動機付けを高める支援を心掛けましょう。